「二戸の今」をお届け中!
今日のNHK Eテレ、日曜美術館は漆特集でした。
2017.07.30
今日のNHK Eテレ、日曜美術館は漆特集でした。
http://www4.nhk.or.jp/nichibi/
皆さんご覧になられたでしょうか?
再放送が8月6日20時からありますのでお見逃しなく!
福井県の鳥浜貝塚から発見された木片が12600年前のウルシと判明し、少なくともその当時の日本にウルシが生えていたことになります。ウルシは人が手をかけてやらないとなかなか育たない木で、それは現代でもそうです。
ウルシを栽培していたということは、ウルシを何かに活用していたと考えるのが自然です。材木として使う用途もありますが…
また、興味深かったのは、江戸初期には海外から漆(日本の漆とは違うもの)を輸入していたこと。中でもタイ産の漆は日本産よりもかなり高値で取引されていたのには驚かされました。
日本のものより安いから他から輸入する、という今どきの考え方ではなく、より黒みのある漆、未知の漆を使ってみようとする当時の漆工たちのチャレンジ姿勢に感嘆しました。
植物学者の研究によると、DNAから漆のふるさとは中国らしいとのことです。漆工技術も中国から日本へもたらされたものが多いですが、螺鈿や蒔絵の技術を日本特有の文化・技術に昇華させ、アジアと交流しながらヨーロッパなど世界へ広げていったというのは、なんだか今の日本の自動車産業やエレクトロニクス事業の展開に通じるものがありますね。